事例03:発行会社から低い価格提示を受け、適正価格に疑問を感じていたケース

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背景

発行会社から株式の買取提案を受けたが、提示価格が妥当か判断できず不安。

対応内容

・複数の評価手法の考え方を説明
・参考となる株価算定を提示
・第三者との比較検討の可能性をご案内

結果

価格の考え方を理解した上で、複数の選択肢から納得できる判断が可能に。

ご相談に来られたA氏のお父様は、近畿地方の飲食チェーンB社の創業者であり、A氏とそのご兄弟3人(計4名)で株式の85%を相続し所有していましたが、会社経営には全く関与せず、創業時より、お父様の番頭であったG氏がB社の社長をしていました。

G氏は非常に真面目な方で毎年しっかりと配当も出し、B社の業績も堅調に推移しており、関係者だれ一人不満は抱いておらず、株主と会社の関係は非常に良好でした。

B社は年商10億円、経常利益は1億円前後、現預金4億円、自己資本比率50%の優良企業です。

しかし、株主の一人であるA氏の弟が自宅の改築、ご子息の進学等が重なり、株式の売却をする事を考えました。偶然、A氏の弟さんの奥様が我々の知り合いだったため、少しでも高く売りたいと考えたご夫婦から売却の相談を受けました。本来でしたらG社長に相談すべきではないかとアドバイスしましたが、G社長にはとても良くしてもらっているので、かえって相談しにくいとの事と、発行会社へ売却すればみなし配当となり所得税が非常に高額になる(最高約54%)事から我々に買取って欲しいとの事でした。

それを聞いた他の兄弟も、それならこれを機会に皆売却したいという事になり、我々がその株式を引き取る事で話を進め、株式譲渡契約を締結し、発行会社であるB社へ譲渡承認を出しました。

G社長にすれば驚天動地の出来事、寝耳に水の状態でありましたが、事態を受け入れ、このままの状態で経営を続けていってくれると約束してくださいました。

しかし、ボソッと私に、「どうして彼らは私に相談してくれなかったのかな」と寂しそうにおっしゃっていた姿印象的でした。 ここまではよくある中小企業のM&A案件でしたが、半年を過ぎるあたりからG社長の提案もあり、我々も専門外の飲食業を管理していく事も難しいとの判断で、G社長に全株式を売却する事にしました。M&Aの一種であるMBO(経営陣による株式取得)ですね。

結果的にA氏四兄弟は株式を効率的に換価する事が出来、G氏は雇われ社長からオーナーになれ、我々も資金を効率よく回転させることができた、三方良しいという事例でした。

ポイント

株主が発行会社に売却すればみなし配当となり、条件によっては厳選分離課税から総合課税となり、譲渡益にかかる税率が非常に高くなる可能性があります。

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