「そろそろ株を家族に譲りたいけれど、生前贈与と相続、どちらがお得なのだろう」。そう感じている方は、決して少なくありません。株式は現金や不動産と違って価格が毎日変動するため、いつ・どうやって家族に渡すかによって、将来の税負担が大きく変わってきます。
実は、生前贈与という選択肢をうまく活用すれば、将来の相続税を抑えられる場合があります。一方で、贈与税の仕組みを知らずに進めてしまうと、思わぬ税負担が発生してしまうこともあるのです。
この記事では、株の生前贈与について、メリットとデメリットの両面から丁寧に解説していきます。さらに、贈与税の計算方法や株式の評価方法、実際の手続きの流れまで、実務に即した内容を網羅しました。上場株式はもちろん、非上場株式(自社株)をお持ちの経営者の方にも役立つ情報を盛り込んでいますので、ぜひ最後までご覧ください。
株の生前贈与とは?相続対策として注目される理由

株の生前贈与とは、株式の所有者が生きているうちに、子や孫といった家族へ株式を無償で譲り渡すことをいいます。相続のように亡くなってから財産が移転するのとは異なり、生前贈与は贈与者の意思とタイミングで実行できるという特徴があります。
近年、相続税対策として株の生前贈与が注目される背景には、株価の変動リスクと相続財産の圧縮という、2つの側面があります。将来値上がりが見込まれる株式であれば、価格が低いうちに贈与しておくことで、相続財産としての評価額を抑えられる場合があります。また、生前のうちに少しずつ財産を移転しておけば、相続が発生したときの遺産総額そのものを減らすことができ、結果として相続税の負担軽減につながる可能性があります。
ただし、生前贈与には贈与税という別の税金がかかるため、相続税と贈与税の両方を踏まえたシミュレーションが欠かせません。以下では、生前贈与の基本的なしくみと、株式を家族へ渡す方法の違いについて、順を追って見ていきましょう。
生前贈与のしくみと2つの課税方法(暦年課税・相続時精算課税)
生前贈与を行う際、贈与税の課税方式には暦年課税と相続時精算課税の2種類があります。それぞれ仕組みが大きく異なるため、違いを理解しておくことが大切です。
暦年課税は、1月1日から12月31日までの1年間に受け取った財産の合計額に対して、贈与税を計算する方式です。この方式では、年間110万円の基礎控除が設けられており、この金額以内の贈与であれば、贈与税はかかりません。毎年コツコツと非課税枠を使いながら贈与を続けることで、長期的な相続税対策になる場合があります。
一方の相続時精算課税は、原則として60歳以上の父母または祖父母から、18歳以上の子や孫に対して贈与を行う場合に選択できる制度です。この制度を選ぶと、累計2,500万円までの贈与について贈与税がかからないという特別控除が適用されます。ただし、贈与者が亡くなったときには、この制度を使って贈与した財産の価額を相続財産に合算して、相続税を計算し直すことになります。つまり、贈与税の負担を先送りしつつ、最終的には相続税として精算する仕組みだといえるでしょう。
なお、2024年1月1日以降の贈与からは、相続時精算課税を選択した場合でも、暦年課税の基礎控除とは別に年110万円の基礎控除が適用されるようになりました。この基礎控除の範囲内であれば、贈与税の申告も不要になり、かつ相続時に財産を持ち戻す必要もないため、使い勝手が向上したとされています。ただし、一度相続時精算課税を選択すると、同じ贈与者からの贈与について暦年課税へ戻すことはできません。どちらの制度を選ぶべきかは、贈与する財産の種類や金額、家族構成によって変わってくるため、慎重な判断が求められます。
以下に、2つの課税方式の主な違いをまとめました。
| 項目 | 暦年課税 | 相続時精算課税 |
|---|---|---|
| 対象者 | 誰でも利用可能 | 60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫へ |
| 基礎控除 | 年間110万円 | 年間110万円(2024年以降の贈与) |
| 特別控除 | なし | 累計2,500万円 |
| 相続時の扱い | 生前贈与加算の対象となる場合がある | 基礎控除超過分は相続財産に加算される |
| 制度変更 | いつでも選択可能 | 一度選択すると暦年課税に戻せない |
株を家族へ渡す3つの方法(相続・株式売買・生前贈与)の違い
株式を家族へ引き継ぐ方法には、大きく分けて相続・株式売買・生前贈与の3つがあります。それぞれの特徴を理解しておくことで、自分の状況に合った方法を選びやすくなるでしょう。
まず相続は、株式の所有者が亡くなった後に、遺産として株式を引き継ぐ方法です。この場合、株式は相続財産としてカウントされ、遺産総額に応じて相続税が課税される場合があります。相続は所有者が亡くなるまで実行されないため、タイミングを自分でコントロールすることはできません。
次に株式売買は、家族との間で売買契約を結び、対価を受け取ったうえで株式を譲渡する方法です。この方法では、譲渡益に対して所得税や住民税がかかる場合があるほか、買い手側にまとまった資金が必要になります。親族間での売買であっても、時価から大きくかけ離れた価格で取引を行うと、税務上の問題が生じる可能性があるため、注意が必要です。
そして最後が、この記事のテーマである生前贈与です。生前贈与は、所有者が生きているうちに、対価を受け取らずに株式を譲り渡す方法をいいます。株式売買と違い、受贈者は代金を支払う必要がないという点が大きな特徴です。その代わり、受け取った側には贈与税がかかる場合があるため、事前の準備が欠かせません。
以下の表で、3つの方法の違いを整理してみましょう。
| 方法 | 実行タイミング | 主な税金 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 相続 | 所有者の死亡後 | 相続税 | タイミングを選べない |
| 株式売買 | いつでも可能 | 譲渡所得税・住民税 | 買い手に資金が必要 |
| 生前贈与 | いつでも可能 | 贈与税 | 対価は不要、計画的な移転が可能 |
このように、それぞれの方法にはメリットとデメリットがあります。特に生前贈与は自分のタイミングで実行できるという点で、計画的な相続対策として選ばれやすい方法だといえるでしょう。
株の生前贈与は相続対策として有効?

株の生前贈与は、条件がそろえば相続対策として有効な手段になり得ます。特に、将来値上がりが予想される株式や、配当を継続的に生み出す株式を保有している場合、早めに贈与しておくことで様々なメリットが期待できます。ただし、株の生前贈与が有効かどうかは、贈与するタイミングや財産の内容、家族構成によって変わってくるため、一律に効果があるとは言い切れません。
ここでは、株の生前贈与がもたらす代表的な4つのメリットについて、具体的に見ていきましょう。
将来の相続財産を減らし相続税の負担を抑えられる
相続税は、被相続人が亡くなったときに保有していた遺産の総額が多いほど、税負担が重くなる仕組みになっています。そのため、生前のうちに株式を家族へ贈与しておけば、その分だけ将来の遺産総額を減らすことにつながります。
例えば、成長が期待できる株式を早い段階で子や孫に贈与しておけば、贈与時点の評価額で贈与税が計算されます。その後、株価が大きく上昇したとしても、その値上がり分は受贈者の財産となるため、相続税の対象にはならないとされています。つまり、生前贈与は単に財産を移すだけでなく、将来の値上がり益を非課税で移転できるという効果も期待できるのです。
ただし、贈与から一定期間内に贈与者が亡くなった場合には、その贈与財産が相続財産に加算される「生前贈与加算」というルールがあるため、注意が必要です。このルールについては、後の章で詳しく解説します。
値上がり前に贈与すれば評価額の上昇を防げる
株式の評価額は、贈与や相続が発生した時点の価格をもとに計算されます。そのため、株価が低いタイミングで贈与を行えば、その分だけ贈与税の負担を抑えられる可能性があります。上場株式であれば、日々の市場価格を確認しながら、株価が下落している局面を見計らって贈与するという方法も考えられるでしょう。
一方、非上場株式(自社株)の場合は、市場価格が存在しないため、決算内容や配当実績などをもとに評価額が計算されます。業績が好調な時期は評価額が高くなりやすく、逆に業績が一時的に落ち込んでいるタイミングでは、評価額が下がることもあります。このような株価・評価額の変動を踏まえて、有利なタイミングで贈与を実行することが、税負担を抑えるポイントになる場合があります。
とはいえ、株価の動きを正確に予測することは容易ではありません。無理に相場を読もうとするのではなく、長期的な視点で計画的に贈与を進めることをおすすめします。
贈与後の配当金を受贈者へ移せる
株式を保有していると、企業の業績に応じて配当金を受け取れる場合があります。1回あたりの配当金額はそれほど大きくなくても、複数の銘柄を長期間にわたって保有していると、受け取る配当の総額は決して小さくありません。
株式を生前贈与せずに保有し続けた場合、その配当金は贈与者自身の財産として蓄積されていき、将来的には相続財産の一部となります。一方、生前贈与によって株式の名義を受贈者に移しておけば、贈与後に発生する配当金は受贈者自身の収入となります。これにより、贈与者の財産の増加を抑えつつ、受贈者の資産形成を早い段階からサポートできる場合があります。
特に、子や孫の教育資金・生活資金として配当収入を活用してもらいたい場合には、有効な選択肢の1つとなるでしょう。ただし、配当金を生活費の一部として頼りにしている贈与者にとっては、贈与によって収入が減ってしまう点に留意する必要があります。
株は不動産より小分けにしやすく贈与しやすい
生前贈与を検討する際、財産をどれだけ柔軟に分けられるかは重要なポイントです。土地や建物といった不動産は、物理的に分割することが難しく、複数の相続人に公平に分けようとすると、共有名義にせざるを得ないケースも少なくありません。共有名義になった不動産は、売却や活用の際に共有者全員の同意が必要となるため、後々のトラブルにつながりやすいという課題があります。
その点、株式は1株単位で保有できるため、複数の子や孫へ均等に分けて贈与することが比較的容易だとされています。また、一度にまとまった株数を贈与するのではなく、複数年にわたって少しずつ贈与するという進め方もできます。この柔軟性の高さこそが、株式が生前贈与に向いている財産だといわれる理由の1つです。非上場株式の場合であっても、株数を調整することで、贈与税の基礎控除枠に収まるよう計画的に贈与を進めることができる場合があります。
株を生前贈与するデメリット・注意すべきリスク

株の生前贈与には多くのメリットがある一方で、見落としてはいけないデメリットやリスクも存在します。良い面だけに目を向けて贈与を進めてしまうと、後になって「思っていたのと違った」という事態に陥りかねません。ここでは、株の生前贈与を検討する際に押さえておきたい、代表的な3つの注意点を解説します。
贈与税が相続税より高くなる場合がある
贈与税は、同じ財産額であっても相続税より税率が高くなる傾向があるとされています。これは、生前贈与を利用した過度な節税を防ぐため、贈与税の税率が相続税よりも重く設定されているためです。特に、一度にまとまった金額を贈与する場合、贈与税の負担が想定以上に大きくなってしまうケースがあります。
例えば、年間110万円の基礎控除を大きく超える金額を一括で贈与すると、超過部分には高い税率が適用されるため、結果的に相続で引き継いだ場合よりも税負担が重くなる可能性があります。そのため、株の生前贈与を行う際は、贈与税と相続税の両方をシミュレーションしたうえで、どちらが有利になるかを見極めることが重要です。基礎控除の範囲内でコツコツと贈与を続ける方法や、相続時精算課税制度を活用する方法など、状況に応じた工夫が求められます。
贈与により経営権・議決権を失う可能性
特に非上場株式(自社株)を保有する経営者にとって、株式の贈与は経営権・議決権の移転を意味します。株式を後継者へ贈与すること自体は、事業承継の観点から望ましい面もありますが、贈与するタイミングや株数の配分を誤ると、思わぬ問題につながることがあります。
例えば、後継者以外の親族にも株式を分散して贈与してしまうと、将来的に経営方針をめぐる意見の対立が生じ、会社の意思決定に影響が出るリスクがあります。また、贈与によって自身の持株比率が下がりすぎてしまうと、経営者本人の発言力が低下してしまう可能性も否定できません。そのため、非上場株式の生前贈与を検討する際は、単なる相続税対策としてだけでなく、事業承継計画全体の一部として、慎重に設計する必要があります。
配当金・株主優待を受け取る権利も移転する
先に述べたとおり、株式を生前贈与すると、贈与後に発生する配当金は受贈者のものとなります。これは見方を変えれば、贈与者自身が配当収入を失うということでもあります。配当金を老後の生活資金の一部として計画していた場合、生前贈与によって想定していた収入が減少してしまう可能性があります。
また、上場株式の中には、一定株数以上を保有する株主に対して株主優待を提供している企業もあります。株式を贈与すれば、こうした株主優待を受け取る権利も、あわせて受贈者へ移転することになります。生前贈与を検討する際は、税金面のメリットだけでなく、贈与後の生活設計への影響もあわせて考慮しておくことが大切です。
贈与税の計算の仕組み

株を生前贈与する際、避けて通れないのが贈与税の計算です。仕組みを正しく理解しておくことで、想定外の税負担を防ぎ、計画的な贈与を進めやすくなります。ここでは、贈与税の基礎控除や税率の考え方、計算の流れについて、順を追って解説していきます。
贈与税の基礎控除(年間110万円)のしくみ
贈与税には、年間110万円の基礎控除が設けられています。これは暦年課税を選択した場合に適用されるもので、1月1日から12月31日までの1年間に、1人の受贈者が受け取った財産の合計額が110万円以内であれば、贈与税は課されません。この基礎控除は、受贈者1人あたりに適用される点がポイントです。
つまり、父親から100万円分の株式、母親から100万円分の株式を、それぞれ同じ年に贈与された場合、合計200万円の贈与を受けたことになり、基礎控除額を超えた部分に対して贈与税がかかります。複数人の子や孫に、それぞれ基礎控除の範囲内で贈与を行えば、贈与税を課されることなく、財産を少しずつ移転していくことができる場合があります。この仕組みを活用した贈与は、一般的に「暦年贈与」と呼ばれ、長期的な相続税対策として広く利用されているとされています。
特例贈与財産と一般贈与財産の違い
贈与税の税率は、贈与者と受贈者の関係、そして受贈者の年齢によって、特例贈与財産と一般贈与財産の2種類に区分されます。特例贈与財産とは、贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上の受贈者が、父母や祖父母といった直系尊属から贈与を受けた場合に適用される区分です。特例贈与財産に該当する場合、一般贈与財産と比べて税率が優遇される傾向があります。
一方、それ以外の贈与、例えば夫婦間の贈与や、兄弟姉妹間の贈与、あるいは受贈者が18歳未満である場合などは、一般贈与財産として扱われ、やや高めの税率が適用されます。株式を子や孫に贈与するケースの多くは、特例贈与財産に該当することが多いとされていますが、贈与者と受贈者の関係によって扱いが変わる点には注意しておきましょう。
贈与税の速算表と計算の流れ
贈与税は、以下の計算式で求めることができます。
(1年間に受け取った財産の価額の合計額-基礎控除110万円)× 税率-控除額 = 贈与税額
税率と控除額は、基礎控除後の課税価格に応じて段階的に定められており、特例贈与財産と一般贈与財産とで、それぞれ異なる速算表が用意されています。以下は、特例贈与財産に適用される速算表の一例です。
| 基礎控除後の課税価格 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 200万円以下 | 10% | 0円 |
| 400万円以下 | 15% | 10万円 |
| 600万円以下 | 20% | 30万円 |
| 1,000万円以下 | 30% | 90万円 |
| 1,500万円以下 | 40% | 190万円 |
課税価格が上がるほど税率も高くなる、超過累進課税の仕組みが採用されている点がポイントです。そのため、一度に大きな金額を贈与するよりも、複数年に分けて少しずつ贈与するほうが、トータルの税負担を抑えられる場合があります。
贈与税の計算例(あくまで参考値)
実際に、贈与税がどのように計算されるのか、簡単な例で確認してみましょう。なお、以下の数値はあくまで参考値であり、個別の状況によって結果は異なる場合がありますので、正確な税額については税理士へご確認ください。
例えば、父から18歳以上の子へ、評価額300万円の上場株式を贈与した場合を考えてみます。まず、贈与財産の価額300万円から、基礎控除110万円を差し引きます。300万円-110万円=190万円が、課税対象となる価格です。この190万円は、特例贈与財産の速算表における「200万円以下」の区分に該当するため、税率10%が適用されます。190万円×10%=19万円が、この場合の贈与税額の目安となります。
このように、贈与する財産の評価額が大きくなるほど、適用される税率も段階的に上がっていくため、贈与のタイミングや金額を分散させる工夫が節税につながる場合があります。
暦年課税と相続時精算課税で計算方法が異なる
先述のとおり、暦年課税と相続時精算課税では、贈与税の計算方法そのものが異なります。暦年課税では、課税価格に応じた超過累進課税が適用され、金額が大きくなるほど税率も上がっていきます。一方、相続時精算課税では、年間110万円の基礎控除を超えた部分について、一律20%の税率が適用されるという特徴があります。
また、相続時精算課税には累計2,500万円までの特別控除が設けられており、この範囲内であれば贈与税は課されません。ただし、相続時精算課税を選択した場合、贈与者が亡くなったときには、基礎控除を超えて贈与した財産の価額を相続財産に合算して、相続税を計算し直すことになります。つまり、相続時精算課税は贈与税の負担を軽減できる一方で、最終的な税負担は相続時に精算されるという仕組みになっている点を理解しておく必要があります。
どちらの制度を選ぶべきかは、贈与する財産の金額や、将来の値上がりが見込めるかどうかによって変わってくるため、専門家に相談しながら判断することをおすすめします。
贈与時の株式の評価方法と贈与のポイント

株式を贈与する際、贈与税の計算のもとになるのが株式の評価額です。評価額の求め方は、上場株式と非上場株式とで大きく異なります。ここでは、それぞれの評価方法と、贈与を有利に進めるためのポイントについて詳しく解説していきます。
上場株式の評価額の求め方
上場株式を贈与した場合の評価額は、以下の4つの価格のうち、もっとも低い価額を採用して計算されるとされています。
- 贈与日の最終価格
- 贈与月の毎日の最終価格の平均額
- 贈与月の前月の毎日の最終価格の平均額
- 贈与月の前々月の毎日の最終価格の平均額
このように、単に贈与日の株価だけでなく、過去数カ月の値動きも考慮されるのが特徴です。これは、たまたま贈与日の株価が急騰していた場合に、不当に高い評価額で課税されてしまうことを防ぐための仕組みだと考えられています。市場で株価の動きを確認しながら、全体的に株価が下落傾向にあるタイミングで贈与を実行すれば、贈与税の負担を抑えられる可能性が高まります。
非上場株式(自社株)の評価額の求め方
非上場株式には、上場株式のような市場価格が存在しません。そのため、会社の規模や状況に応じて、いくつかの評価方式を使い分けて価額を算定する必要があります。非上場株式や自社株に関する相談を専門に扱うサービスが増えていることからも、非上場株式の評価がいかに専門性の高い領域かがうかがえるでしょう。
原則的評価方式(類似業種比準方式・純資産価額方式・併用方式)
非上場株式を、経営に関与する同族株主が取得する場合には、原則的評価方式が採用されるとされています。原則的評価方式には、大きく分けて次の3つの計算方法があります。
- 類似業種比準方式
- 純資産価額方式
- 併用方式(類似業種比準方式と純資産価額方式を組み合わせる方式)
類似業種比準方式は、業種が類似する上場企業の株価をもとに、配当金額・利益金額・純資産価額という3つの要素を比較して評価する方法です。主に、従業員数や取引金額の規模が大きい会社(大会社)で採用される傾向があります。
純資産価額方式は、会社の総資産や負債を時価で評価し直し、そこから法人税額に相当する金額などを差し引いて、1株あたりの価値を算出する方法です。主に、規模の小さな会社(小会社)で採用される傾向があります。そして、中間的な規模の会社(中会社)については、両方式を一定の割合で組み合わせる併用方式が用いられるのが一般的とされています。どの方式が適用されるかによって評価額が大きく変わる場合もあるため、自社がどの区分に該当するのかをあらかじめ確認しておくことが大切です。
特例的評価方式(配当還元方式)
一方、経営への関与が薄い少数株主が非上場株式を取得する場合には、原則的評価方式ではなく、配当還元方式という特例的な評価方式が用いられる場合があります。配当還元方式は、過去2年間に受け取った配当金額の平均を、10%の利率で還元して株式の価値を評価する方法です。
一般的に、配当還元方式による評価額は、原則的評価方式と比べて低くなる傾向があるとされています。これは、経営に関与しない少数株主にとって、株式の価値は主に配当を受け取る権利に限られると考えられているためです。ただし、この評価方式が適用されるかどうかは、株主の議決権割合や会社の同族株主構成など、細かな要件によって判定されます。自己判断で配当還元方式を適用してしまうと、後々の税務調査で指摘を受けるおそれもあるため、専門家への確認をおすすめします。
非上場株式の評価ルール見直しの動向
非上場株式の評価ルールを定める財産評価基本通達は、長年にわたって大きな見直しが行われてきませんでした。しかし近年、類似業種比準方式による評価額が、純資産価額方式による評価額と比べてかい離しているのではないかという指摘が挙がっており、評価ルールの見直しに向けた議論が進められています。
このような見直しは、評価額を意図的に引き下げるスキームへの対応を目的としているとされ、今後、類似業種比準方式のあり方や、配当還元方式の還元率などが調整される可能性があります。見直しが実際に適用される時期については、現時点でまだ確定していない部分も多いため、最新の情報を継続的に確認しておくことが望ましいでしょう。自社株の生前贈与を検討している経営者の方は、こうした制度動向も踏まえたうえで、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
非上場株式の評価で専門家に相談すべき理由
非上場株式の評価は、会社の規模区分の判定から始まり、複数の評価方式の選択、そして細かな計算まで、非常に専門性の高い作業です。評価方式の選択を誤ったり、計算過程で数値を取り違えたりすると、贈与税や相続税の申告内容に誤りが生じるリスクがあります。また、非上場株式の評価は、会社の決算内容や株主構成によって毎年変動する可能性があるため、継続的なモニタリングも欠かせません。こうした専門的な判断が必要となる場面では、税理士など専門家のサポートを受けながら進めることを強くおすすめします。
株価が低いタイミングで贈与する
株式の評価額は、贈与を実行する時点の価格をもとに計算されるため、株価が低いタイミングを見極めることが、節税につながる重要なポイントとなる場合があります。上場株式であれば、市場の値動きを日々確認しながら、株価が下落している局面を狙って贈与を実行するという方法が考えられます。
非上場株式の場合は、決算内容が評価額に大きく影響するため、一時的に利益が落ち込んだ決算期などが、贈与のタイミングとして検討される場合があります。ただし、意図的に業績を悪化させるような行為は、税務上不適切と判断される可能性があるため、あくまで自然な経営状況の中でタイミングを見極めることが前提となります。
暦年贈与を活用してコツコツ贈与する
暦年課税の年間110万円の基礎控除を活用し、複数年にわたって少しずつ贈与を続けていく方法は、暦年贈与と呼ばれています。毎年、基礎控除の範囲内で株式を贈与していけば、贈与税を課されることなく、長期的に財産を移転していくことができる場合があります。
ただし、「毎年決まった金額を、決まった期間にわたって贈与する」ということが、あらかじめ贈与者と受贈者の間で約束されていたと判断されると、定期金の贈与とみなされ、まとめて課税されてしまう可能性があります。このリスクを避けるためには、毎年その都度、贈与契約書を作成することが有効な対策の1つとされています。また、贈与者が亡くなる前の一定期間内に行われた贈与については、相続財産に加算されるルールがあるため、暦年贈与はできるだけ早い段階から始めることが望ましいといえるでしょう。
相続時精算課税制度を活用する
まとまった株数の非上場株式を、後継者へ一度に移転したい場合には、相続時精算課税制度の活用が選択肢の1つとなります。この制度を選択すれば、累計2,500万円までの贈与について贈与税がかからず、さらに2024年以降の贈与については、年110万円の基礎控除も別途適用されます。
特に、将来的な値上がりが見込まれる株式を保有している場合、相続時精算課税を使って早めに贈与しておけば、贈与時点の評価額で相続税の計算に組み込まれるため、有利に働く可能性があります。ただし、この制度は一度選択すると暦年課税へ戻すことができないため、慎重な判断が必要です。どちらの制度が自社の状況に合っているか、税理士に相談しながらシミュレーションを行うことをおすすめします。
非上場株式は事業承継税制の活用も検討する
非上場株式を後継者へ引き継ぐ際、事業承継税制という制度の活用を検討する経営者の方も多いでしょう。事業承継税制は、一定の要件を満たすことで、非上場株式に係る贈与税や相続税の納税が猶予・免除される場合がある制度です。特に、特例措置と呼ばれる制度では、対象となる株式数の上限が撤廃されているなど、通常の制度よりも手厚い猶予が受けられる場合があるとされています。
ただし、この特例措置には適用期限が設けられており、特例承継計画の提出期限は2027年9月30日、株式の贈与・相続を実行する期限は2027年12月31日とされています。期限を過ぎてしまうと、特例措置を利用できなくなる可能性があるため、事業承継を検討している経営者の方は、早めの準備が欠かせません。また、事業承継税制は要件が複雑で、適用後も一定の継続要件を満たす必要があるとされているため、税理士など専門家との連携が重要な制度だといえるでしょう。
株式を受け取らない親族や贈与後のことも考慮する

株の生前贈与を進める際、贈与を受ける本人だけでなく、贈与を受け取らない他の親族への配慮も欠かせません。一部の相続人にだけ株式を集中して贈与してしまうと、後々家族間のトラブルにつながる可能性があります。ここでは、贈与後に発生しうるリスクについて、具体的に見ていきましょう。
一部の相続人への贈与が招く相続トラブル
経営者が後継者だけに自社株を贈与するケースでは、他の相続人が財産の配分に不満を抱くことがあります。特に、贈与する株式の評価額が大きい場合、後継者とその他の相続人との間で、受け取る財産に大きな差が生じてしまう可能性があります。
このような不公平感は、相続が発生した際の遺産分割協議において、対立の原因となりかねません。生前贈与を検討する段階で、他の相続人にも事情を説明し、家族間で十分な話し合いを行っておくことが、将来のトラブル防止につながる場合があります。
遺留分侵害額請求の対象になる場合がある
日本の相続制度には、遺留分という、一定の相続人に保障された最低限の取り分が定められています。遺留分は、被相続人の子ども(子どもが亡くなっている場合は孫)、そして父母や祖父母に認められており、兄弟姉妹には認められていません。
生前贈与によって特定の相続人にのみ多くの財産が移転されると、他の相続人の遺留分が侵害されているとみなされる場合があります。この場合、遺留分を侵害された相続人は、贈与を受けた相続人に対して遺留分侵害額請求を行うことができる場合があります。なお、相続開始前の一定期間に行われた生前贈与についても、この請求の対象となる場合があるため、注意が必要です。遺留分を巡るトラブルを避けるためには、贈与する財産のバランスを考慮しながら、計画的に生前贈与を進めることが望ましく、個別の判断が必要な場合は弁護士へのご相談をおすすめします。
特別受益の持ち戻しに注意する
被相続人から生前に多額の贈与を受けた相続人は、特別受益を得たとみなされる場合があります。特別受益とは、相続分の前渡しとして扱われる利益のことで、遺産分割協議の際には、この特別受益分を考慮に入れて、各相続人の取り分を調整することになる場合があります。これを「特別受益の持ち戻し」と呼びます。
特別受益の持ち戻しは、相続人間の公平性を保つことを目的とした仕組みだとされています。そのため、共同相続人が同程度の利益を受けている場合には、持ち戻しが行われないケースも見られます。株式を生前贈与する際は、こうした特別受益の考え方も踏まえたうえで、他の相続人への配慮を忘れないようにしましょう。
贈与後の株価変動リスクも踏まえて検討する
株式を贈与した後も、株価は変動し続けます。贈与後に株価が上昇すれば、受贈者の資産価値が増加し、結果的に相続税対策としての効果が高まることになります。一方で、贈与後に株価が下落してしまうと、受贈者が受け取る資産の価値が目減りしてしまうリスクもあります。
特に非上場株式の場合、会社の業績によって評価額が大きく変動する可能性があるため、贈与時点での株価だけでなく、将来的な事業の見通しも踏まえて検討することが大切です。必要に応じて、受贈者に対して株式の一部売却や、他の資産への分散といった選択肢を検討することも、有効な対策の1つとなるでしょう。
株式贈与の手続き方法

株の生前贈与を実際に進める際には、いくつかの手続きのステップを踏む必要があります。ここでは、贈与契約書の作成から、贈与税の申告・納税までの一連の流れを、順を追って解説していきます。
ステップ1:贈与契約書を作成する
株式を生前贈与する際、まず行うべきなのが贈与契約書の作成です。贈与は、贈与者と受贈者の間で「あげた」「もらった」という合意がなければ成立しません。口頭でのやり取りだけでも贈与自体は成立する場合がありますが、後になって贈与の事実を証明できず、税務上のトラブルにつながるケースも見られます。
贈与契約書を作成しておけば、いつ・誰から誰へ・どの株式を・何株贈与したのかを、書面として明確に残すことができます。特に、複数回にわたって贈与を行う暦年贈与では、毎年契約書を作成することで、定期贈与とみなされるリスクを避けやすくなるとされています。
ステップ2:証券会社・発行会社へ連絡する
贈与契約書を作成した後は、株式の名義を実際に移すための手続きへと進みます。上場株式と非上場株式とで、連絡先や手続きの流れが異なる点に注意しましょう。
上場株式の移管手続き
上場株式を贈与する場合は、贈与者と受贈者、それぞれの証券会社に連絡を取り、株式の移管手続きを依頼します。一般的には、贈与者側の証券会社に移管依頼書を提出し、受贈者側の証券口座へ株式を移すという流れになります。受贈者が同じ証券会社に口座を持っていない場合は、新たに口座を開設する必要がある点にも留意しておきましょう。
なお、NISA口座で保有している株式を贈与する場合、NISA口座間で直接非課税のまま移管することはできないとされています。一度、贈与者の課税口座へ振り替えたうえで、受贈者の口座へ移管する手続きが必要になります。
非上場株式の名義書換手続き
非上場株式を贈与する場合は、証券会社ではなく、株式を発行している会社に対して、名義書換の請求を行う必要があります。会社側では、株主名簿の記載を、贈与者から受贈者へと書き換える手続きを進めます。
非上場会社の場合、定款によって株式の譲渡に会社の承認を必要としているケースも多く見られます。この場合、贈与を実行する前に、会社の定款に定められた手続きに従って、必要な承認を得る必要がある場合があるため、事前に会社の定款を確認しておくことが重要です。
ステップ3:株式の移管・名義変更を行う
移管・名義変更の依頼を行った後は、証券会社や発行会社によって、実際の手続きが処理されます。上場株式の場合、移管手続きが完了するまでには、通常数営業日から数週間程度の期間を要することが一般的とされています。非上場株式の場合は、会社の内部手続きの状況によって、手続きにかかる期間が変わってくることがあります。
手続きが完了した後は、受贈者名義の株主名簿や取引報告書などを確認し、贈与が正しく完了しているかを必ずチェックしておきましょう。
ステップ4:贈与税の申告・納税を行う
株式の移管・名義変更が完了した後は、必要に応じて贈与税の申告と納税を行います。贈与税の申告期間は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までと定められています。受け取った財産の合計額が、基礎控除110万円の範囲内である場合は、原則として申告は不要とされています。
一方、基礎控除を超える贈与を受けた場合や、相続時精算課税制度を選択している場合には、期限内に申告を行う必要があります。申告を怠ったり、期限に遅れたりすると、加算税や延滞税が課される可能性があるため、余裕を持ったスケジュールで手続きを進めることをおすすめします。
株の生前贈与で気をつけたいその他のポイント
ここまで解説してきた内容以外にも、株の生前贈与を進めるうえで押さえておきたい注意点がいくつかあります。細かな点ではありますが、知らずに贈与を進めてしまうと、後々予期せぬ税負担につながることもあるため、しっかり確認しておきましょう。
贈与契約書がないと名義株とみなされる可能性
先述のとおり、贈与契約書を作成せずに株式の名義だけを変更してしまうと、贈与としての実態が認められない場合があります。このようなケースでは、名義上は受贈者の株式であっても、実質的には贈与者の財産とみなされる「名義株」として扱われる可能性があります。
名義株とみなされてしまうと、贈与者が亡くなった際に、その株式は相続税の課税対象として扱われる可能性があるとされています。こうした事態を避けるためにも、株式を贈与する際は、必ず贈与契約書を作成し、贈与の事実を明確に残しておくことが大切です。
生前贈与加算の段階的な延長(3年から7年へ)に注意
相続税には、生前贈与加算と呼ばれるルールがあります。これは、被相続人が亡くなる前の一定期間内に行われた贈与について、その財産を相続財産に加算して、相続税を計算し直すという仕組みです。これまでこの加算対象期間は「相続開始前3年以内」とされてきましたが、税制改正によって、段階的に7年へと延長されることになりました。
ただし、この延長はすぐに全面適用されるわけではなく、2027年の相続開始分から段階的に延び始め、フルに7年間が適用されるのは、2031年以降に発生する相続からとされています。また、延長された4年間(相続開始前4年から7年)に行われた贈与については、その財産の総額から100万円を控除したうえで、相続財産に加算する特例が設けられています。
このルールの延長により、駆け込みでの生前贈与による節税は、以前よりも難しくなったとされています。株の生前贈与を相続税対策として活用する場合は、こうした加算対象期間の見直しも踏まえたうえで、できるだけ早い段階から計画的に進めることが望ましいといえます。
定期贈与とみなされないための工夫
「毎年同じ時期に、同じような金額を贈与する」という行為を続けていると、税務上、あらかじめ約束された定期金の贈与とみなされてしまうリスクがあります。このように判断されると、基礎控除の範囲内であっても、贈与総額に対してまとめて課税される可能性があるとされています。
このリスクを避けるためには、毎年その都度、贈与契約書を作成し、贈与する金額や株数、時期を意図的に変えるといった工夫が有効とされています。また、贈与を実行するたびに、贈与者と受贈者の間で改めて「あげます」「もらいます」という意思確認を行うことも、定期贈与と判断されにくくするポイントの1つとされています。
NISA口座の株式を贈与するときの扱い
NISA口座で保有している株式は、通常であれば値上がり益や配当が非課税になるという優遇措置を受けています。しかし、NISA口座で保有する株式を贈与する場合、この非課税のメリットは引き継がれないとされています。先述のとおり、贈与者のNISA口座から受贈者のNISA口座へ、直接非課税のまま株式を移管することはできない仕組みになっています。
そのため、一度贈与者の課税口座へ振り替えたうえで、受贈者の課税口座へ移管するという手続きが必要になります。この振替のタイミングによって、贈与時点の評価額が変わる可能性もあるため、NISA口座の株式を贈与する際は、手続きの流れを事前に確認しておくことをおすすめします。
受贈者の取得価額は贈与者から引き継がれる
株式を売却した際に発生する譲渡益は、売却価格から取得価額を差し引いて計算されます。生前贈与によって株式を取得した場合、この取得価額は贈与者から引き継がれるとされている点に注意が必要です。つまり、受贈者が将来その株式を売却する際には、贈与者が当初取得したときの価格をもとに、譲渡益が計算されることになります。
取得価額は、贈与者の証券口座における取引報告書などで確認できる場合が多いため、生前贈与を行う際には、取得価額に関する資料もあわせて受贈者へ引き継いでおくことが望ましいでしょう。取得価額が不明な場合、譲渡益の計算上、不利な扱いを受ける可能性があるため、早めに確認しておくことをおすすめします。
株の生前贈与に関するよくある質問

最後に、株の生前贈与について、読者からよく寄せられる質問にお答えしていきます。
孫への贈与は相続税の持ち戻し対象になる?
孫への生前贈与は、相続や遺贈によって財産を取得しない限り、原則として生前贈与加算の対象とはならないとされています。これは、生前贈与加算が「相続または遺贈により財産を取得した人」を対象としたルールであるためです。
そのため、孫が相続によって財産を取得しない場合、暦年課税による贈与であれば、持ち戻しの対象外となるケースが多いとされています。ただし、孫が遺言によって財産を取得したり、代襲相続人として相続財産を受け取ったりする場合には、持ち戻しの対象となる可能性があるため、個別の状況に応じて税理士への確認をおすすめします。
非上場株式でも生前贈与はできる?
非上場株式であっても、生前贈与を行うこと自体は可能とされています。ただし、非上場会社の多くは、定款によって株式の譲渡に会社の承認を必要としているケースが一般的です。そのため、贈与を実行する前に、会社の定款を確認し、必要な承認手続きを経る必要がある場合があります。
また、非上場株式の評価額の算定には専門的な知識が必要となるため、税理士など専門家のサポートを受けながら進めることをおすすめします。
贈与税の申告は非課税枠内でも必要?
暦年課税を選択している場合、受け取った財産の合計額が基礎控除110万円以内であれば、原則として贈与税の申告は不要とされています。一方、相続時精算課税を選択している場合も、2024年以降の贈与であれば基礎控除110万円以内の贈与について申告は不要とされています。ただし、贈与の事実を記録として残す目的で、あえて申告を行うケースもあります。
自身がどの課税方式を選択しているかによって、申告の要否は変わってくるため、不明な点は税理士に確認することをおすすめします。
非上場株式の相続・売却は株式会社繁栄 少数株Laboへご相談ください

非上場株式や少数株式の相続・生前贈与は、上場株式とは異なり、専門的な知識と豊富な経験が求められる分野です。特に、評価方式の選択や事業承継税制の活用、名義書換の手続きなどは、会社ごとの状況によって対応が大きく変わってきます。
株式会社繁栄が運営する少数株Laboでは、非上場株式の生前贈与・評価・譲渡に関するご相談を承っています。こんなお悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください。
- 非上場株式を家族に生前贈与したいが、評価額の算定方法がわからない
- 自社株を後継者に贈与したいが、事業承継税制を活用すべきか判断がつかない
- 遺品整理で非上場株式の株券が出てきたが、どうすればいいかわからない
- 発行会社に名義書換や買取りを断られてしまった
- 少数株主として株式を持っているが、贈与や売却を検討したい
少数株Laboでは、無料相談を受け付けています。「まず話を聞いてほしい」という段階からでも、お気軽にお問い合わせください。豊富な解決実績を持つ専門スタッフが、あなたの状況に合った最適な方法を一緒に考えます。
まとめ|株の生前贈与は専門家に相談しながら計画的に
ここまで、株の生前贈与について、メリット・デメリット・税金の計算方法・評価方法・手続きの流れまで、幅広く解説してきました。株の生前贈与は、将来の相続財産を減らし、値上がり前の評価額で財産を移転できるという点で、有効な相続対策の1つとなり得ます。
一方で、贈与税の負担や、経営権・議決権の移転、他の相続人との公平性など、慎重に検討すべき課題も少なくありません。特に非上場株式については、評価方式の選択や事業承継税制の活用など、専門性の高い判断が求められる場面が多くあります。制度の見直しも進んでいる分野であるため、最新の情報を確認しながら、計画的に進めることが大切です。
株の生前贈与を検討されている方は、ぜひ一度、相続や事業承継に詳しい専門家へ相談し、ご自身やご家族にとって最適な選択肢を見つけてください。
なお、本記事の内容は一般的な制度説明であり、個別の税額や適用可否については状況によって異なる場合があります。正確な判断については、税理士など専門家にご相談ください。

コメント