「会社の株式を譲渡したいけれど、何から手を付ければよいのか分からない」。 そう感じている経営者や株主の方は、決して少なくありません。 株式譲渡は、事業承継やM&Aの場面で最も多く選ばれる手法のひとつですが、その一方で手続きの進め方によっては譲渡が会社に対抗できなくなってしまうリスクもはらんでいます。 特に、非上場の中小企業の多くは「譲渡制限株式」を発行しているため、自由に株を売買できるわけではありません。 会社の承認を得るための手続きや、契約書に盛り込むべき条項、必要となる書類は、思っている以上に細かく定められている場合があります。 本記事では、株式譲渡の基本的な仕組みから、実際の手続きの流れ、契約書作成のポイント、必要書類、税金の取り扱いまでを、初めて株式譲渡に取り組む方にも分かりやすいように、順を追って解説します。 これから株式譲渡を検討している方は、ぜひ最後までご一読ください。
株式譲渡とは?基本の仕組みをわかりやすく解説

株式譲渡の意味と特徴
株式譲渡とは、対象となる会社の株主が保有する株式を、別の個人や法人に売却することで、会社の経営権を移転させる手法です。 会社そのものを解散させたり、新しく作り直したりするわけではなく、あくまで株主が入れ替わるだけという点が大きな特徴です。 そのため、会社の名前や資産、取引先との契約、従業員の雇用などは、原則としてそのまま引き継がれる場合が一般的とされています。 中小企業のM&Aにおいては、この手続きの簡便さが評価され、もっとも多く採用される手法のひとつとされています。 一方で、株式を譲渡する際には、後述する譲渡制限の有無や、契約書・書類の整備など、押さえておくべきポイントが複数存在します。
株主が代わっても会社は存続する仕組み
株式譲渡が行われても、会社の法人格そのものは変わらないとされています。 これは、株式譲渡が「会社の資産や事業を売買する行為」ではなく、「株主という立場を売買する行為」であるためです。 たとえば、オーナー経営者が引退を考えた際、後継者や買い手企業に株式を譲渡することで、会社を存続させたまま経営権だけをバトンタッチできる場合があります。 このしくみのおかげで、従業員の雇用契約や取引先との契約、許認可などもそのまま維持されやすいとされています。 事業承継の場面において、株式譲渡が選ばれやすい理由のひとつは、まさにこの継続性にあると考えられています。
上場会社の株式を譲渡する方法
上場している会社の株式は、証券取引所を通じた公開市場での売買が基本とされています。 株式を保有している人であれば、証券会社を経由して、比較的自由なタイミングで売却できる仕組みです。 売買が成立した時点で、株式の名義は買い手側へと移転する仕組みになっています。 このように、上場株式は流動性が高く、誰でも比較的簡単に取引に参加しやすい点が特徴です。 ただし、本記事で主に取り上げるのは、こうした上場会社ではなく、非上場会社における株式譲渡の手続きになりますので、その点はあらかじめご留意ください。
非上場会社(譲渡制限株式)を譲渡する方法
非上場会社の株式は、上場株式のように自由に売買できるわけではありません。 多くの非上場会社では、定款によって株式に「譲渡制限」が設けられており、会社の承認を得なければ譲渡できない場合がある仕組みになっています。 このような株式を譲渡する場合には、譲渡人と譲受人が直接交渉を行う「相対取引」という方法が一般的とされています。 相対取引では、当事者同士が譲渡価格や条件をすり合わせたうえで、会社に対して承認を求める手続きへと進みます。 以下では、譲渡制限株式の意味と、相対取引による具体的な流れについて詳しく見ていきましょう。
譲渡制限株式とは
譲渡制限株式とは、株式を譲渡する際に取締役会または株主総会の承認が必要とされている株式のことです。 日本の非上場会社の多くは、定款にこの譲渡制限の定めを設けているとされています。 その理由は、望ましくない第三者が株主として経営に入り込むことを防ぎ、会社の安定した運営を維持するためと考えられています。 言い換えれば、譲渡制限は「見知らぬ人が急に株主になってしまう」という事態を避けるための、いわば会社の防衛策のひとつとも言えるでしょう。 自社の株式が譲渡制限株式に該当するかどうかは、登記簿謄本や定款を確認することで把握できる場合があります。
相対取引による譲渡の流れ
相対取引とは、株式を保有する株主と、株式を取得したい人や企業が、直接交渉によって条件を決める取引方法とされています。 証券取引所のような公開市場を介さないため、譲渡価格や支払い条件、譲渡実行日などは、当事者間の合意によって決まる仕組みです。 非上場会社の株式譲渡では、この相対取引が行われたあと、会社に対する譲渡承認の請求へと進むのが一般的な流れとされています。 交渉の段階では、単に価格を決めるだけでなく、譲渡後の経営方針や従業員の処遇についても話し合われることが少なくないようです。 次の章では、この相対取引を踏まえたうえで、実際にどのような手続きのステップを踏んでいくのかを具体的に解説していきます。
株式譲渡と他のM&A手法との違い

事業譲渡との違い
事業譲渡とは、会社が営む事業の全部または一部だけを個別に売買する手法とされています。 株式譲渡が会社の経営権を丸ごと移転させる「包括承継」であるのに対し、事業譲渡は資産や契約、従業員などをひとつずつ選んで移す「特定承継」である点が大きな違いです。 そのため、事業譲渡では不要な資産や偶発的な債務を引き継がずに済むという利点がある一方で、許認可の再取得や、従業員との契約の結び直しなど、手続きが煩雑になりやすい傾向があるとされています。 株式譲渡であれば会社そのものが存続するため、こうした個別の手続きは基本的に不要とされる場合が多いようです。 どちらの手法を選ぶかは、譲渡側・譲受側それぞれの目的やリスク許容度によって判断されることになります。
会社分割との違い
会社分割とは、会社が持つ事業に関する権利や義務の一部、あるいは全部を、別の会社に引き継がせる組織再編行為とされています。 特定の事業だけを切り出して、新しく設立した会社や既存の会社に承継させたい場合に用いられる手法と言われています。 株式譲渡が「株主同士の取引」であるのに対して、会社分割は「会社自身が行う組織再編行為」である点が根本的に異なります。 つまり、株式譲渡では株主が変わるだけですが、会社分割では会社の組織構造そのものが変化することになります。 不採算部門を切り離したいときや、グループ内での事業再編を行いたいときに、会社分割が選ばれるケースが多く見られるようです。
合併との違い
合併とは、複数の会社をひとつの法人格へと統合する手法とされています。 一方の会社がもう一方を吸収する「吸収合併」と、当事会社すべてが解散して新しい会社を設立する「新設合併」の2つのパターンがあります。 株式譲渡では譲渡した側の会社がそのまま存続するのに対し、合併では少なくとも1社が消滅するという点が最大の違いとされています。 組織を完全に一体化させ、シナジー効果を早期に生み出したいと考える場合には、合併という選択肢が検討されることがあるようです。 以下の表に、3つの手法の主な違いをまとめましたので、参考にしてください。
| 手法 | 会社の存続 | 引き継ぐ対象 | 手続きの複雑さ |
|---|---|---|---|
| 株式譲渡 | 譲渡企業が存続する | 会社全体(包括承継) | 比較的シンプルとされる |
| 事業譲渡 | 譲渡企業が存続する | 選定した事業のみ(特定承継) | 個別契約が多く煩雑になりやすい |
| 会社分割 | 分割元企業が存続する場合が多い | 事業の権利義務の全部または一部 | 組織再編行為として手続きが必要 |
| 合併 | 少なくとも1社が消滅する | 会社全体(包括承継) | 手続きが比較的大がかりになりやすい |
株式譲渡の手続き・流れ【全体像】

手続き全体のステップ一覧
非上場会社の株式、特に譲渡制限株式を譲渡する際には、いくつかのステップを順序立てて進めていく場合が一般的とされています。 手順によっては、譲渡が会社に対して対抗できない状態になってしまう可能性があるため、注意が必要です。 一般的な手続きの流れは、以下のとおりです。
- 株式譲渡制限の確認
- 株式譲渡承認の請求
- 取締役会・株主総会での承認
- 株式譲渡契約の締結
- 株主名簿の書き換え・証明書の交付
- 決済(クロージング)の手続き
それぞれのステップについて、次の項目から詳しく見ていきましょう。
①株式譲渡制限の確認
まず最初に行うべきなのは、譲渡しようとしている株式が「譲渡制限株式」に該当するかどうかの確認です。 確認する方法としては、対象会社の定款や登記簿謄本を閲覧するのが一般的とされています。 株式の保有者であれば、営業時間内に会社へ申し出ることで、定款の閲覧を求めることができる場合があります。 もし譲渡制限が設けられていない株式であれば、原則として自由に譲渡できるとされています。 一方、譲渡制限が設けられている場合には、次のステップである「譲渡承認の請求」に進む必要があります。
②株式譲渡承認の請求
譲渡制限株式を第三者に譲渡する場合、譲渡人または譲受人は、会社に対して譲渡承認請求書を提出し、承認を求める手続きを行う必要があるとされています。 請求書には、譲渡する株式の種類や数量、譲渡の相手方となる人物や会社の名称などを記載するのが一般的です。 なお、中小企業では、会社の代表者と譲渡人が同一人物であるケースも多く、その場合は実質的な合意がすでに得られていることも珍しくないようです。 とはいえ、法的な手続きとしては、この承認請求のプロセスを省略することはできないとされている点に注意が必要です。 請求書の提出をもって、会社側での承認手続きが始まります。
③取締役会・株主総会での承認
譲渡承認請求を受けた会社は、取締役会設置会社であれば取締役会、取締役会を置いていない会社であれば株主総会において、承認するかどうかを決定するとされています。 この決定機関の違いは、会社ごとの機関設計によって変わってくる点を押さえておきましょう。 承認・不承認のいずれの決定になったとしても、会社は請求者に対して結果を通知する必要があるとされています。 以下では、承認機関の違いと、通知期限に関するルールについて、さらに詳しく解説します。
承認機関の違い(取締役会設置会社・非設置会社)
取締役会を設置している会社の場合、譲渡承認の可否は取締役会の決議によって決定されるのが原則とされています。 一方で、取締役会を設置していない会社では、株主総会の決議によって承認・不承認が決められることになります。 ただし、定款に別段の定めがある場合には、取締役会設置会社であっても株主総会で承認を行うことが認められるケースもあるとされています。 中小企業の実務では、経営者と株主がほぼ同一人物であることも多いため、この決議が形式的な手続きにとどまることも少なくないようです。 とはいえ、法律上必要とされる手続きである以上、議事録の作成なども含めて、きちんと対応しておくことが望ましいでしょう。
承認・不承認の通知期限とみなし承認
会社は、譲渡承認請求を受けた日から2週間以内に、承認するか否かの結果を請求者へ通知する必要があるとされています。 この期間内に通知が行われなかった場合には、会社が譲渡を承認したものとみなされる仕組みになっているとされています。 これは、いわゆる「みなし承認」と呼ばれるルールであり、会社側が手続きを放置してしまうことを防ぐための規定と考えられています。 なお、不承認の決定となった場合、会社は自ら株式を買い取るか、あるいは指定買取人を定めて買い取らせる必要が生じる場合があるとされています。 このように、承認・不承認いずれの結果であっても、会社側には迅速な対応が求められると考えられます。
④株式譲渡契約の締結
会社の承認が得られたあとは、譲渡人と譲受人との間で株式譲渡契約書を取り交わす段階に進むのが一般的です。 契約書には、譲渡する株式の種類や数量、譲渡価格、対価の支払い方法や期日などを明記するのが一般的とされています。 このほかにも、表明保証や誓約事項、契約解除の条件といった項目が盛り込まれることもあるようです。 契約内容を明確にしておくことで、譲渡完了後に発生しがちな当事者間のトラブルを未然に防ぐ効果が期待できるとされています。 契約書の具体的な条項については、後述の章で詳しく解説します。
⑤株主名簿の書き換え・証明書の交付
株式譲渡契約の締結と対価の支払いが完了したら、次に行うのが株主名簿の名義書換請求とされています。 株式の取得者は、会社に対してこの名義書換を請求しなければ、自分が新しい株主であることを会社や第三者に対抗できない場合があるとされています。 名義書換の請求は、原則として譲渡人と譲受人が共同で行う必要があるとされていますが、株券発行会社の場合には、株券を提示することで単独請求が認められるケースもあるようです。 書き換えが完了すると、会社から株主名簿記載事項証明書が交付され、譲受人は自身が正式な株主となったことを確認できる仕組みとされています。 この手続きをもって、株式譲渡における一連のプロセスは、実質的にひと区切りを迎えることになります。
⑥決済(クロージング)の手続き
最後のステップが、譲渡代金の支払いを行う決済(クロージング)です。 株式譲渡契約の締結と同時に一括で決済を行うケースもありますが、実務上は前提条件を設けたうえで、契約締結から一定期間後にクロージングを行うことも多いとされています。 この期間は、前提条件の履行に必要な範囲で設定されるのが一般的で、目安として1か月から2か月程度とされることが多いようです。 決済が完了すると、譲受人は正式にその会社の株主として認められ、株式譲渡に関する一連の手続きがすべて完了する形になります。 なお、決済が長引きすぎると、当事者間の信頼関係にひびが入る原因ともなりかねないため、無理のないスケジュール設定が重要と言えるでしょう。
株式譲渡契約書に盛り込むべき主要条項

譲渡の基本条件(譲渡株式・譲渡価格)
株式譲渡契約書の冒頭では、どの会社の、どの種類の株式を、何株、いくらで譲渡するのかを具体的に特定することが望ましいとされています。 譲渡対象が曖昧なままだと、契約自体の有効性が問われるリスクも否定できません。 そのため、株式数や譲渡価額、支払い方法、支払期日などについては、できる限り正確に記載しておくことが望ましいとされています。 また、対価の支払いが分割払いとなる場合には、各回の支払期日と金額を細かく定めておく必要があると考えられています。 こうした基本条件の明確化が、契約書全体の土台となる重要なパートです。
表明保証条項
表明保証とは、譲渡人が譲受人に対して、対象会社の財務状況や法務、税務などに関する情報が真実かつ正確であることを表明し、保証する条項とされています。 たとえば、「開示した財務諸表の内容に誤りがない」「簿外の債務が存在しない」といった内容が盛り込まれることが一般的とされています。 譲受人にとっては、買収後に予期せぬリスクが発覚することを防ぐための、いわば保険的な役割を果たす条項と考えられています。 表明保証に違反があった場合には、損害賠償や補償に関するルールが別途定められることもあるようです。 中小企業のM&Aにおいても、この条項は重要視される傾向にあるとされています。
誓約条項(遵守事項)
誓約条項とは、契約締結日からクロージング日までの間に、当事者が守るべき義務を定めた条項とされています。 売り手側には「事業を通常どおりに運営し、重要な資産を勝手に処分しない」といった義務が課されるのが一般的とされています。 一方、買い手側には「クロージングに向けて必要な手続きを誠実に進める」といった義務が課されることが多いようです。 このように、双方が果たすべき役割をあらかじめ明文化しておくことで、契約締結からクロージングまでの空白期間におけるトラブルを防ぐ効果が期待できるとされています。 誓約事項の内容は、案件ごとの事情によって細かく調整されることも少なくないようです。
補償条項・契約解除条件
補償条項とは、表明保証や誓約条項への違反があった場合に、相手方が被った損害をどのように補填するかを定める条項とされています。 補償の上限額や期間を設けるケースもあれば、特定の事項については上限を設けないとするケースもあり、契約ごとに内容はさまざまなようです。 また、契約解除条件についても、重大な違反があった場合や、クロージングの前提条件が満たされなかった場合など、あらかじめ想定されるケースを具体的に列挙しておくことが望ましいとされています。 これらの条項をしっかりと定めておくことで、不測の事態への備えとなり、当事者双方にとって安心材料になると考えられます。 契約書作成の段階から、こうしたリスクシナリオを丁寧に洗い出しておくことが重要です。
競業避止義務・秘密保持義務
競業避止義務とは、譲渡後に売り手側(特に創業オーナー)が、近隣で同種の事業を新たに始めることを一定期間制限する条項とされています。 買い手企業の事業機会を保護する目的で設けられることが多く、対象となる期間や地域、事業の範囲を具体的に定めるのが一般的とされています。 あわせて、交渉過程で知り得た互いの秘密情報を第三者に漏らさないための秘密保持義務も、重要な条項のひとつとされています。 これらの義務は、譲渡後の事業運営を円滑に進めるうえでも、欠かせない取り決めと考えられています。 契約書作成の際は、双方の利害バランスを踏まえながら、無理のない範囲で条件を設定することが望ましいとされています。
株式譲渡契約書作成における重要ポイント

譲渡対象株式の特定
契約書を作成する際にまず気を付けたいのが、譲渡対象となる株式を正確に特定することです。 株式の種類(普通株式か種類株式かなど)、株式数、そして譲渡価格を明記することで、後々のトラブルを防ぎやすくなるとされています。 さらに、クロージング日時点における会社の財務状況や法務コンプライアンスの状態が正確であることを、売り手側が保証する表明保証条項も、買い手のリスク軽減という観点から重要とされています。 対象株式の特定が曖昧なままだと、契約解釈をめぐって当事者間の見解が食い違う可能性も出てきます。 そのため、契約書のドラフト段階から、専門家の確認を交えつつ丁寧に詰めていくことが望ましいでしょう。
クロージングの前提条件の設定
クロージングの前提条件とは、契約締結からクロージングまでの間に満たしておくべき条件のことを指すとされています。 たとえば、「重要な許認可が維持されていること」「キーパーソンとなる従業員が退職していないこと」といった条件が設定されることが一般的とされています。 これらの条件が満たされない場合には、契約を解除できる旨を定めておくことで、想定外の事態が発生した際にも柔軟に対応しやすくなると考えられています。 前提条件をどこまで細かく設定するかは、案件のリスクの大きさによって変わってくる部分です。 リスクが高い案件ほど、前提条件を丁寧に設計しておく必要性が高まると言えるでしょう。
印紙税の取り扱い(電子契約を含む)
株式譲渡契約書は、原則として印紙税の課税対象にはならないとされています。 ただし、契約書のなかに「代金を受領した」といった文言が含まれている場合には、その部分が「売上代金に係る金銭の受取書」とみなされ、印紙税が必要になるケースがあるとされています。 近年では、電子契約サービスを利用して株式譲渡契約を締結する企業も増えてきており、電子契約の場合は印紙税が不要になるという点がメリットとして挙げられています。 ただし、電子署名及び認証業務に関する法律に準拠したサービスを選ぶことや、取引相手の同意を得ることが前提になると考えられています。 契約書の保管期間については、法人税法上は原則として7年間(欠損金が生じた事業年度は10年間)とされている一方、会社法上は会計帳簿や事業に関する重要な資料について10年間の保存義務が定められている場合があるとされていますので、あわせて税理士などに確認しておくとよいでしょう。
株式譲渡の手続きで必要となる主な書類一覧
株式譲渡承認請求書
株式譲渡承認請求書は、譲渡制限株式を譲渡する際に、会社へ承認を求めるための書類とされています。 記載する主な項目としては、譲渡する株式の種類・数量、譲渡の相手方となる人物の氏名や住所などが挙げられます。 記載内容に不備があると、書類の再提出が必要になり、手続き全体が遅れてしまう可能性がある点に注意が必要です。 中小企業の実務においては、この請求書の提出が形式的な手続きにとどまることも多いとされていますが、法的な要件である以上、省略することはできないとされています。 提出後は、会社側での承認・不承認の決定を待つ流れとなります。
株主総会招集通知・議事録
譲渡制限株式の承認を株主総会で行う場合には、株主総会招集通知を株主に対して送付する必要があるとされています。 株主総会が開催されたあとは、決議された内容を記録した株主総会議事録を作成しておくことが求められています。 議事録には、開催日時や参加者、議論の要旨、決議結果などを記載するのが一般的とされています。 この議事録は、後日、承認手続きが適正に行われたことを証明する重要な資料になると考えられます。 特に取締役会を設置していない会社では、この株主総会関連の書類整備が重要な意味を持つとされています。
株式譲渡承認(不承認)通知書
会社が譲渡の可否を決定したあとは、その結果を請求者に伝えるための株式譲渡承認(不承認)通知書を作成し、送付する必要があるとされています。 承認する場合と不承認とする場合とでは、その後の手続きの流れが大きく異なってきます。 不承認とする場合には、会社または指定買取人が株式を買い取る義務が生じる場合があるとされているため、通知書のなかでその点についても明確にしておくことが望ましいでしょう。 なお、前述のとおり、この通知が一定期間内に行われなかった場合には、みなし承認が成立してしまう場合がある点にも注意が必要です。 通知書は、書面として明確な記録を残しておくことが重要なポイントです。
株式譲渡契約書
株式譲渡契約書は、譲渡人と譲受人との間で取り交わす、最も中心的な書類のひとつとされています。 株式譲渡の合意内容や、譲渡価格、支払い方法、表明保証、誓約事項などが記載されるのが一般的です。 前章で解説したとおり、この契約書の内容次第で、譲渡後のトラブルを防げるかどうかが大きく左右されると考えられています。 契約書は口頭の合意だけでも成立し得ると考えられていますが、実務上は書面として残しておくことが強く推奨されています。 特に金額の大きい取引や、複雑な条件を伴う取引ほど、契約書の重要性は増していくとされています。
株式名義書換請求書
株式の譲受人は、会社に対して株主名簿の名義を書き換えてもらうための請求手続きを行う必要があるとされています。 この際に用いられるのが、株式名義書換請求書です。 株券を発行していない会社(株券不発行会社)の場合、原則として譲渡人と譲受人が共同で請求を行う必要があるとされています。 一方、株券発行会社の場合には、株券を会社に提示することで、譲受人が単独で請求できるケースもあるようです。 名義書換が完了して初めて、譲受人は第三者に対して「自分が株主である」ことを主張できるようになるとされています。
株主名簿・株主名簿記載事項証明書
株主名簿とは、株主の氏名や住所、保有する株式の種類・数、取得年月日などが記載された、会社にとって重要な書類とされています。 株主から請求があった場合、会社はこの株主名簿に記載された事項を証明する書面、すなわち株主名簿記載事項証明書を交付する必要があるとされています。 株主にとっては、この証明書によって、自分が正式にその会社の株主として認められているかどうかを確認できる仕組みとされています。 以下に、必要書類を一覧としてまとめましたので、確認の際にお役立てください。
| 書類名 | 主な役割 |
|---|---|
| 株式譲渡承認請求書 | 会社に譲渡の承認を求める |
| 株主総会招集通知・議事録 | 株主総会での決議内容を記録する |
| 株式譲渡承認(不承認)通知書 | 承認・不承認の結果を通知する |
| 株式譲渡契約書 | 譲渡条件を当事者間で取り決める |
| 株式名義書換請求書 | 株主名簿の名義変更を請求する |
| 株主名簿記載事項証明書 | 株主であることを証明する |
株式譲渡を無償で行う場合の手続きと留意点

無償譲渡でも承認手続きは必要
株式を無償で譲渡する場合であっても、対象となる株式が譲渡制限株式であれば、承認手続きは省略できないとされています。 つまり、対価の有無にかかわらず、譲渡承認請求から始まる一連の手続きは、基本的に同じ流れで進める必要があると考えられています。 親族間で株式を引き継ぐようなケースにおいても、このルールは変わらないとされている点に注意が必要です。 「身内だから手続きは不要だろう」と考えてしまいがちですが、法的な観点からは、有償譲渡の場合と同様の手続きが求められると考えられています。 無償譲渡を検討する際は、この点をあらかじめ理解しておくことが大切です。
贈与とみなされる場合の税務上の留意点
無償で譲渡制限株式を譲渡する行為は、税務上「贈与」とみなされる場合があるとされています。 その場合、受け取った側(受贈者)には、贈与税が課される可能性がある点に留意が必要です。 贈与税は、贈与を受けた財産の評価額に基づいて計算される場合が一般的とされているため、株式の評価方法によって税負担が変わってくることも考えられます。 また、時価と大きくかけ離れた金額で取引を行った場合にも、税務上の問題が生じる可能性があるとされています。 無償譲渡や、著しく低い価格での譲渡を検討している場合には、事前に税理士へ相談することをおすすめします。
株式譲渡にかかる税金

個人株主にかかる税金(所得税・住民税)
個人が株式を譲渡して利益(譲渡益)を得た場合、その利益に対しては所得税と住民税が課される場合があるとされています。 一般的な税率の目安としては、所得税および復興特別所得税をあわせて15.315%程度、住民税が5%程度で、合計するとおよそ20.315%程度になるとされています。 株式譲渡による所得は、他の所得と切り離して税額を計算する「申告分離課税」の対象になる場合が多いとされています。 以下の表に、個人株主にかかる税金の目安をまとめました。
| 税金の種類 | 税率の目安 |
|---|---|
| 所得税(復興特別所得税を含む) | 約15.315% |
| 住民税 | 約5% |
| 合計 | 約20.315% |
なお、実際の税額は個人の所得状況や控除の有無によって異なる場合があるため、正確な金額については税理士へご確認いただくことをおすすめします。
法人株主にかかる税金
株主が法人である場合には、譲渡益に対して法人税・法人住民税・法人事業税などが課される場合があるとされています。 個人の場合とは異なり、法人税の税額は、会社の規模や所在地、他の所得との合算によって変動する場合が多いとされています。 そのため、法人が株式を譲渡する際の税負担については、個人の場合よりも一層、専門家によるシミュレーションが重要になると考えられます。 法人税に関する具体的な計算や申告については、税理士に相談しながら進めることが望ましいでしょう。
2026年度税制改正(ミニマムタックス強化)による影響
2026年度の税制改正では、「極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置」、いわゆるミニマムタックスの見直しが行われる見込みとされています。 現行制度では、基準所得金額から特別控除額として3.3億円程度を差し引いたうえで、22.5%程度の税率を掛けて計算した金額と、通常の所得税額とを比較し、高いほうの金額を納税する仕組みとされています。 改正後は、この特別控除額が1.65億円程度まで引き下げられ、税率についても30%程度まで引き上げられる見込みであると報じられています。 この改正が実施された場合、これまで対象になりにくかった譲渡益3億円台前半程度の水準からも、追加的な税負担が生じる可能性があると考えられています。 なお、この見直しは令和9年(2027年)分以降の所得税から適用される見込みとされており、実行時期によって税負担が変わる可能性があるため、株式譲渡のタイミングを検討する際には、税理士など専門家に相談しながら慎重に判断することをおすすめします。
株式譲渡の企業価値評価(株価算定)の方法
コスト・アプローチ(純資産価額方式)
コスト・アプローチとは、対象会社の貸借対照表上の純資産に着目して、企業の価値を評価する考え方とされています。 このアプローチに含まれる代表的な方法のひとつが、純資産価額方式です。 純資産価額方式は、帳簿上の純資産額をベースに評価額を算出する方式であり、客観性に優れているとされる一方で、含み益や含み損が評価額に反映されにくいため、実態と評価額に差が生じる可能性があるとされています。 帳簿価格をベースにするため、比較的シンプルに算出できる方式のひとつとされています。 中小企業のM&Aにおいては、このコスト・アプローチが用いられる場面も少なくないようです。
マーケット・アプローチ(類似業種比準方式)
マーケット・アプローチとは、対象会社と同業種・同規模の企業の市場株価を参考にしながら、企業価値を評価する方法とされています。 代表的な手法として、類似業種比準方式が挙げられます。 この方式は、国税庁が定めた基準に沿って評価が行われるため、一定の客観性が確保されるとされている一方で、もともと相続税評価に対応するための算出方式であることから、株式譲渡の場面で用いると、株式の価値が実態よりも低く算出される可能性があるとされています。 非上場の中小企業においては、類似する上場企業を選定すること自体が難しい場合も多く、この方式の採用が限定的になるケースも見られるようです。 評価方式ごとの特性を理解したうえで、状況に応じて使い分けることが重要と考えられます。
インカム・アプローチ(DCF法)
インカム・アプローチとは、会社が将来的に生み出すと見込まれる収益をもとに、企業価値を評価する考え方とされています。 代表的な手法として、DCF(ディスカウンテッド・キャッシュフロー)法が挙げられます。 DCF法は、将来獲得すると予測されるフリーキャッシュフローを、一定の割引率によって現在価値に割り引いたうえで合計し、それを評価額とする方法とされています。 理論的には精緻な評価方法のひとつとされていますが、将来の事業計画をあらかじめ用意しておく必要があるため、事業計画を作成していないことが多い中小企業では、採用されるケースがそれほど多くないとされています。 将来性を重視した評価を行いたい場合には、専門家の協力を得ながら慎重に検討することが望ましいでしょう。
配当還元方式
配当還元方式とは、株式の配当金額をもとに、1株あたりの評価額を算出する方式とされています。 この方式は、配当金と資本金の情報を用いて評価額を計算するため、客観性という観点では他の方式に劣るとされることもあるようです。 類似業種比準方式と同様に、もともと相続税評価に対応するための算出方式であるため、株式譲渡の場面で採用すると、株式の価値が低く算出される傾向があるとされています。 配当還元方式は、少数株主が保有する株式の評価に用いられることが多い方式とも言われています。 どの評価方式を採用するかによって算出される株価が変わる可能性があるため、複数の方式を比較検討することが望ましいでしょう。
株式譲渡の手続きを行う際の注意点

株券発行会社は株券の交付が必要
定款に株券を発行する旨の定めがある「株券発行会社」の場合、株式譲渡に際しては、譲渡人から譲受人へ株券を交付することが必要とされています。 株券が交付されていない、あるいは発行されていない状態のままでは、株式譲渡の効力そのものが認められない可能性があるとされています。 自社が株券発行会社に該当するかどうかは、登記簿謄本や定款を確認することで把握できる場合があります。 近年では株券を発行していない会社も増えてきており、その場合はこの交付手続きを省略できるとされています。 譲渡を検討する際は、まず自社の株券発行の有無を確認しておくことが大切です。
公的機関への申請は原則不要
株式譲渡は、譲渡人と譲受人の当事者間で完結する取引であるため、譲渡が行われたからといって、登記申請や定款変更などの公的手続きは原則として不要とされています。 これは、株式譲渡自由の原則に基づくものであり、会社そのものの構造が変わるわけではないためと考えられています。 ただし、株主兼役員であった人が、株式譲渡にあわせて役員も退任するようなケースでは、法務局において役員変更登記の手続きが必要になる場合があるとされています。 公的機関のチェックが入らない分、書類の不備や手続きの漏れがあっても指摘されにくく、後になってトラブルが発覚するリスクもあるとされています。 そのため、当事者自身が細心の注意を払いながら手続きを進めることが求められます。
所在不明の株主がいる場合
株式が複数の株主に分散している会社では、所在が分からない株主が存在するケースも考えられます。 全株式を取得したい場合、こうした株主からも同意を得る必要があるため、所在不明の株主がいると、手続きが難航する可能性があるとされています。 一般的な対応としては、株主名簿をもとに該当する株主へ公告を行い、一定期間内の連絡を求める方法が挙げられます。 それでも連絡が取れない場合には、弁護士などの専門家に相談し、法的な手続きを検討することが望ましいとされています。 株式譲渡を進める前に、株主構成や連絡先の状況をあらかじめ確認しておくことが重要です。
名義株(借名株式)が判明した場合
名義株とは、実際に出資した人と、株主名簿に記載されている株主とが異なっている株式のことです。 中小企業では、創業時の資本金確保などを目的として、こうした名義株が発生しているケースが少なからず見られるとされています。 名義株の存在が判明した場合、株式譲渡の手続きを進める前提として、株主名簿の記載を是正する必要が生じる場合があるとされています。 名義株に関する問題は、事案ごとの経緯や事情によって判断が分かれることも多いため、専門家に相談しながら慎重に対応することが望ましいとされています。 放置したまま譲渡を進めてしまうと、後になって権利関係をめぐるトラブルに発展する可能性も否定できません。
売買価格の決定に時間がかかる場合がある
会社が譲渡承認請求を不承認とした場合、会社または指定買取人が、その株式を買い取る義務を負う場合があるとされています。 その際の売買価格は、当事者間の協議によって決定されるのが原則とされていますが、非上場企業の株式は適正な価格を算出することが難しく、価格決定に時間がかかってしまうケースがあると指摘されています。 協議で折り合いがつかない場合には、裁判所に対して売買価格の決定を申し立てる制度が用意されているとされています。 このような事態を避けるためにも、あらかじめ株価算定の方法について当事者間で共通認識を持っておくことが望ましいでしょう。 価格交渉が長引くことが予想される場合には、早めにM&Aの専門家へ相談することも選択肢のひとつです。
株式譲渡の手続きに関するよくある質問

有限会社でも株式譲渡できる?
有限会社(現在の特例有限会社)であっても、通常の株式会社と同様に、株式譲渡を行うことが可能とされています。 ただし、有限会社は取締役会を設置できない仕組みになっているため、譲渡の承認決議は株主総会で行われることになります。 また、有限会社は「株式の譲渡制限に関する規定」の内容を変更することができないとされており、すべての有限会社が譲渡制限会社に該当するとされている点にも留意が必要です。 手続きの流れ自体は株式会社と大きく変わらないとされていますが、機関設計の違いによって承認プロセスが異なる点を押さえておきましょう。
株式譲渡で損益通算はできる?
株式譲渡によって生じた譲渡損益については、他の株式の譲渡や配当所得との間で損益通算ができる場合があるとされています。 ただし、通算できる範囲には一定の制限があるとされているため、注意が必要です。 特定口座(源泉徴収あり)を利用している場合には、損益が自動的に相殺されるため確定申告が不要になるケースがある一方、一般口座を利用している場合には確定申告が必要になるとされています。 また、法人の場合は、株式譲渡による損益が他の事業所得と合算され、法人税の課税対象となるのが一般的とされています。 損益通算の可否や範囲については、個々の状況によって判断が分かれるため、税理士へ相談することをおすすめします。
株主が未成年・成年被後見人の場合は?
株主が未成年者である場合には、親権者などの法定代理人の同意を得たうえで手続きを進める必要があるとされています。 また、株主が成年被後見人である場合には、選任された後見人が法定代理人として同意する必要があるとされています。 いずれのケースでも、通常の手続きに加えて、法定代理人の同意書など追加の書類が必要になる場合がある点に留意が必要です。 判断能力に不安がある株主が関係する場合は、あらかじめ専門家に相談し、必要な手続きを確認しておくことが望ましいでしょう。
従業員持株会の株式は譲渡できる?
従業員持株会が保有する株式は、持株会に加入している会員全員の共有物という性質を持つとされています。 そのため、持株会が保有する株式を譲渡する場合には、会員全員の同意を得るか、あるいは持株会そのものを解散して清算手続きを行う必要があるとされています。 個人の株主が単独で保有している株式とは異なり、手続きが複雑になりやすい点に注意が必要です。 従業員持株会が関係する株式譲渡を検討している場合には、早い段階で弁護士や会計士などの専門家に相談することをおすすめします。
株式譲渡の手続きに関する相談先

株式譲渡の手続きは、一見シンプルに思えても、実際には譲渡制限の確認から契約書の作成、必要書類の準備、税務上の検討まで、多岐にわたる論点が絡み合っています。 特に、非上場企業や同族会社においては、少数株主との関係性や、名義株の有無など、会社ごとに異なる事情を踏まえた対応が求められる場面も少なくありません。 手続きの進め方や契約書の内容に不安がある場合には、弁護士や税理士、M&Aの専門家など、それぞれの分野に精通した専門家へ相談することが望ましいとされています。 株式の評価方法や税務上の取り扱いについては、専門的な知識が必要となる場面も多いため、早めに相談することで、思わぬトラブルを避けられる可能性が高まると考えられます。
非上場株式・少数株式の譲渡は株式会社繁栄 少数株Laboへご相談ください
ここまで解説してきたとおり、株式譲渡の手続きには、譲渡制限の確認や会社への承認請求、契約書の作成、必要書類の準備など、押さえておくべきポイントが数多く存在します。 特に非上場株式は、上場株式と違って市場での売買ができないうえ、株価の算定方法によって評価額が大きく変わる可能性があるなど、専門的な知識が求められる場面が少なくありません。 株式会社繁栄が運営する少数株Laboでは、こうした非上場株式・少数株式の譲渡手続きに関するご相談を承っています。 こんなお悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください。
- 譲渡制限株式を売却したいが、会社にどう承認を求めればよいか分からない
- 発行会社から譲渡の承認を得られず、買取りを断られてしまった
- 少数株主として株式を持っているが、適正な価格が分からず売却に踏み切れない
- 株式譲渡契約書に、一般的にどのような項目を記載しておくべきか知りたい
- 譲渡にかかる税金の一般的な仕組みや、2026年度の税制改正による影響の概要を知りたい
少数株Laboでは、無料相談を受け付けています。 「まずは状況を整理したい」という段階からでも、お気軽にお問い合わせください。 豊富な相談実績を持つ専門スタッフが、あなたの状況に合った進め方を一緒に考えます。
まとめ:株式譲渡の手続きは正しい手順と専門家の確認が重要
ここまで、株式譲渡の基本的な仕組みから、具体的な手続きの流れ、契約書に盛り込むべき条項、必要書類、税金の取り扱いまでを解説してきました。 株式譲渡は、他のM&A手法と比較すると手続きが比較的シンプルとされていますが、非上場会社の多くが該当する「譲渡制限株式」については、会社の承認を得るための一連のプロセスを丁寧に踏んでいく必要があるとされています。 また、契約書の作成や必要書類の準備、税金の計算など、実務上押さえておくべきポイントも数多く存在します。 特に、2026年度の税制改正のように、制度が変化していく部分もあるため、最新の情報を確認しながら進めることが欠かせません。 本記事の内容を参考にしていただきつつ、実際の手続きにあたっては、弁護士や税理士などの専門家に相談しながら、慎重かつ着実に進めていただければ幸いです。

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